2014年6月4日水曜日

Intel 9シリーズチップセットとPCIe SSD

Intel 9シリーズチップセットは、M.2を標準サポートし、メーカー独自対応ながらSATA Expressにも対応した製品が多く登場しています。今回は、Intel 9シリーズチップセット搭載マザーボードにおけるPCIe SSDのサポート状況をレポートしたいと思います。テストに使ったPCIe SSDは、SAMSUNG XP941(128GB版)とPlextor PX-AG256M6eの2製品です。

Intel 9シリーズチップセットを採用したマザーボードにおけるPCIe SSDのサポートは、現状、大きく2つあります。1つは、OROM非搭載のPCIe SSDを起動するためのAHCI対応のOROMをマザーボードが搭載しているケース。もう1つが、Intelが9シリーズチップセットで行ったPCIe SSD対応機能を利用する方法です。

前者のOROM搭載による対応は、SAMSUNG XP941のようなOROM非搭載のPCIe SSDを従来のSATA接続のSSDやHDDと同じように利用できる点が特徴です。また、接続方法も柔軟で、マザーボード搭載のM.2スロットにPCIe SSDを接続して利用できるほか、M.2->PCIe変換ボードを利用してPCIe SSDを接続しても問題なく利用できます。もちろん、UEFIブートも利用でき、従来のBIOSブート(Legacyブート)も利用できます。

ドライバーは、Windowsに標準搭載されているインボックスドライバーが利用されます。Intelチップセットを搭載しているマザーボードでもIntel製ドライバーを利用することはできません。このタイプのマザーボードとしては、ASRockのZ97 Extreme6があり、おそらく、Intel 9シリーズチップセットを搭載したASRock製マザーボードは、すべてこのサポートが有効になっていると推測されます。また、某社の雑誌でもでているように、MSI製マザーボードでもこのサポートが有効になっているようです。

後者のIntelが9シリーズで行ったPCIe SSDサポート機能は、ある意味、限定的なサポートです。OS起動が行えるのは、チップセット側のPCIeに接続された「M.2スロット」のみで、UEFIブートのみのサポートです。M.2→PCIe変換ボードを使って、チップセット側のPCIeに接続されたPCIeの拡張スロットにPCIe SSDを接続しても動作しません。また、ドライバーは、Intel RST Ver13以降が必要です。Windowsの標準ドライバーやVer13以前のドライバーでは利用できません。

この機能を利用するには、マザーボードのUEFIセットアップ画面を起動し、SATAの動作モードCSM(Compatibility Supported Module)の設定を変更する必要もあります。 Windows 8.1の場合は、SATAの動作モードを「RAID」に設定し、CSMを「オフ」または「UEFI First」「UEFI Only」などとにかくUEFI優先または専用に設定してしまえば、OS起動を行えました。

だだし、Windows 7は、Windows 8.1用の設定ではOSをインストールできない場合があるので注意してください。たとえば、GigabyteのZ97 Gaming 7の場合は、Windows 8 Featuresの設定を「OtherOS」に設定し、その他の項目をUEFI優先または専用にしないとWindows 7をインストールできませんでした。また、ASUSのマザーボードには、Secure Boot menuという設定項目があり、そこに「OS Type」の設定があります。おそらくこの設定を「OtherOS」に変更しないとWindows 7をインストールできないと思います。MSIにも、「Windows 8/8.1 Configuration」という設定項目があるので、ここの設定を「Disable」等に設定しないとWindows 7のインストールが行えないと思います。

Windows 7の場合は、設定が間違っているとそもそもOSのインストールが行えなかったり、OSインストーラーの起動に失敗するなどの症状がでることを確認しています。CSM関連(SecureBootを含む)の設定は、前述したようにメーカーによって異なります。Windows 7をインストールするときは、トライアンドエラーでどう設定すると動作するかを探してもらえればと思います。

Intelが行っている9シリーズチップセットのPCIe SSDサポート機能は、 どちからというとノートPC向けのサポートのように個人的には感じています。この方法であれば、ASRockのZ97 Extreme6のようにOROMをUEFI内に搭載しなくてもIntel 9シリーズチップセットの機能のみでPCIe SSDからOS起動が行える点は確かにメリットです。しかし、チップセット側のPCIeに接続されたM.2スロットのみの利用に制限されてしまいXP941のようにPCIe x4接続の製品の場合、現状ではPCIe x2に速度が制限されてしまう点はデメリットです。また、M.2->PCIe変換ボードを利用してCPU側のPCIeで利用するといったこともできません。ノートPCなどではこれでも良いかもしれませんが、自作の世界では、自由度が低すぎるように感じます。 しかも、SATA接続のドライブの場合は、OSのインストールも簡単でしたが、Intel 9シリーズチップセットのPCIe SSDサポート機能は、特にWindows 7ではきちんとした設定が必要になります(Windows 8.1なら簡単ですけど)。

Intelは、V13.1以降のドライバーで、NVMeのサポートを行なうことを公表しています。NVMeは、Windows 8.1で標準サポートされていますが、Windows 7ではサポートされていません。NVMe対応ドライブをIntel製ドライバーで利用する場合、今回のようにSATAの動作モードを「RAID」に設定してということがまた必要になるのかもしれません。