2014年3月31日月曜日

Plextor PX-M6e(PCIe M.2 SSD)

数カ月ぶりの更新になります。長期間の放置プレー申し訳ございません。
手元には、レビューでも書こうと思って購入した、東芝のSSD(Q ProとHG6)やSSHD、SeagateのSSD 600などもありますが、今回は、興味がある方が多いと思われるPlextorの新製品「PX-M6e」のレビューを簡単に書きたいと思います。購入したのは、256GBモデルの「PX-AG256M6e」です。

PX-M6eは、コンシューマ向け初のPCI Expressネイティブ接続のSSDである点が最大の特徴です。PCとの接続インターフェースは、PCI Express 2.0 x2を採用。PX-M6eそのものは、M.2のType2280-B-MのデュアルスロットモジュールのSSDですが、M.2-PCI Express変換カード上にPX-M6eを搭載した形で販売されています。また、KeyBとKeyMのデュアルスロットモジュールなので、KeyB(PCI E x2)およびKeyM(PCI E x4)のM.2カードスロットで利用できます。

このため、ノートPCの場合でも、PCI Expressの信号線をきちんと結線しているKeyBおよびKeyMのM.2カードスロットなら動作すると思います(SATA接続のM.2のSSDが刺さっているスロットは、SATA専用の可能性も十分ありますが)。

PX-M6eで特筆しておきたい点としては、PCI Expressネイティブ接続のSSDでありながら、OSの起動をサポートしていることです。SATA Expressの記事を書いたときにも触れましたが、本製品のようなPCI Expressネイティブ接続のSSDでOSの起動をサポートするには、「BootROM(OptionROM)」が必要です。PX-M6eでは、PX-M6e本体にBootROMを搭載することで、OS起動に対応していました。イメージとしては、PCI Express接続のSATAカードなどと同じです。


この製品に搭載されているMarvell製コントローラー「88SS9183」のスペックは、公開されていないので詳細はわかりませんが、88SS9183は、BootROMの搭載をサポートしているのでしょう。この方法なら、どのPCでもほぼ確実にOSの起動が行えます。また、ROMを拡張すれば、2枚刺しでRAID0で使うといったことも理論上は可能なはずです。

PX-M6eの性能ですが、びっくりするほどではありません。たしかに、SATA 6Gの性能は超えていますが、それもシーケンシャル性能と128KBのランダムライトのみです。それ以外は、若干性能が向上したかなという程度です。また、PC Mark 8のHDDテストのスコアは、5000強でした。このスコアは、Intel SSD 730シリーズより若干良いかなぐらいです。


ベンチマーク結果を見る限りでは、コントローラーの処理能力が若干足りない(サチっている)感があるようにも思えます。というのも、SAMSUNGの製品では、256GBモデルでライトが750MB前後ぐらいはでていました。SAMSUNGの製品の場合、NANDは64GbitのMLCです。PX-M6eも同じ64GbitのMLCなのですが、シーケンシャル書き込みが600MB/sec弱にとどまっています。読み出しに関しても、PCI Express 2.0 x2で接続するなら、900MB/secぐらいでても不思議ではありませんが、それもでていません。

SAMSUNGのMLC NANDのダイ当たりの速度は、PX-M6eが採用している東芝のMLC NANDと同じぐらいの速度(25MB/sec)だったと記憶しております。このため、PX-M6eでも理論上は、同程度の書き込み速度がでても不思議ではありません。しかし、PX-M6eの256GBモデルの場合、その速度に達していません。考えられる原因は、コントローラーの処理能力不足と消費電力の問題で速度を抑えたかのいずれかではないかと思います。

今後、登場するPCI Expressネイティブ接続のSSDが、PX-M6eのようにBootROMを搭載しているかどうかはわかりません。個人的には、このような仕組みを使わなくても起動できるようにするのが本筋のような気がします。しかし、この仕組なら多くのユーザーが、OS起動を行えるというメリットがあるのも事実です。

なお、PX-M6eですが、Windows環境からはSecureEraseを行うことはできませんでした。SATA接続のSSDと同じようにスリープに入れて、復帰を行ってもSecurity Lockを解除できません。Linuxを使っているParted Magicでは、最初からSecurity Lockがかかっていません。Secure Eraseを行う場合は、Parted Magicを使うと良いと思います。