Intel SSD 520シリーズを検証

Sandforce社のSF-2281をコントトーラに採用したSSDは、さまざまなメーカーから発売されていますが、Intel社からもSF-2281を採用したIntel SSD 520シリーズの発売が始まりました。PX-128M3Pと一緒にIntel SSD 520の120GB版も購入したので、今回は、この製品のレポートを同じコントローラ、同じNANDメモリを搭載したVertex3との比較で行いたいと思います。

まずは、定番のCrystal Disk Markの結果です。
結果は、リードで若干、SSD 520の方が遅めですが、ライトでは、逆の結果となっています。誤差かなという気もしないわけではありませんが、この差は、後述する4KBのランダムライトの推移グラフをみると明らかな違いとなるので、差があることに間違いはありません。


次にIOMeterの4KBランダムライト(QD32)を60分間行ったときの速度推移グラフ及びレスポンスタイムと最大レスポンスタイムの推移グラフを作成したので、それをみてください。速度推移では、SSD 520の方が、Vertex3の速度を若干ですが常に上回っていることがわかります。また、レスポンスタイムの推移でも同様で、SSD 520の方が、常にレスポンスタイムが短く、最終的には、約「1ms」もの差がでてしまいました。一方で、最大レスポンスタイムの推移では、初期時にSSD 520の方がちょっと高めですが、途中からほぼ同じレベルで推移しています。


これらの結果からもわかるように、SSD 520とVertex3は、全体的な挙動は共通ですが、性能差があることがわかります。その差は、明白でSSD 520の方ができがよいことは間違い有りません。同じコントローラ、同じNANDメモリを使っての差ですから、おそらく、このあたりが、Intelが独自行った性能部分におけるチューニングなのではないでしょうか。

同じようなテストをIntel製25nmプロセス製造のNANDメモリ、SF-2281搭載のA-DATA S511でも行ったことがあります。そのときのA-DATA S511の挙動と性能は、Vertex3のそれとほぼ同じでした。つまり、Vertex3とS511は、ほぼ同じ挙動を示す同じ性能の製品です。しかし、SSD 520は、それを上回っています。SSD 520は、Sandforce製コントローラ「SF-2281」を採用したSSDの中で、現時点では、最高の性能を実現した製品だと思います。(現時点では、と書いたのは、他にもSF-2281を採用した大手のものがあるからです。その製品もそのうちでてくると思います)

最後にSandforceのSF-2281もIntel(ともう一社)の手が入って、ファームウェアがかなり良くなった感じがあります。このファームが完成したのが、恐らく、年末ぐらいだと思います。これらが反映されたファームウェアが、A-DATAさんやOCZさんなどからもリリースされると、ユーザー的には嬉しいのではないかと思います。A-DATAさんやOCZさんが、次にリリースするファームウェアでこの成果を反映していることを期待したいと思います。

コメント

  1. SF-2281を採用した大手のものって、東芝だったんですね。
    非常に残念です。

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  2. ちょっと時間がかかりましたが、やっと登場しましたね。
    T芝さんが、SF-2281を使ったことで賛否両論だと思いますが、Intelさん同様にきっちりT芝さんのチューニングが行われているはずです。実機が購入できるようになったら、僕も購入してチェックしてみたいと思います。

    ちなみに現状の24nmスケールのNANDを採用した製品では、おそらく、純正コントローラ採用製品は登場しないと思います。復活は、次の19nmスケールのNANDを採用した製品になるのではないかと思われます。

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