2010年7月4日日曜日

Jmicron製コントローラでみるファームウェアとNANDメモリ

少々時間が空いてしまいました。
今回は、以前に予告していたKingston製SSDのバリューラインのSSDで採用されている東芝マーキングのJM61xコントローラと東芝製のNANDメモリを採用した製品(SNV425-S2/64GBまたは128GB)についてレポートしたいと思います。

まず、この製品ですが、チップのマーキングは東芝ですが、JM612またはそのカスタム品(JMF618?)が採用されていることは間違いないと思います。これは、色々なベンチマークを動かしてみるとJMF612を採用したCSSD-SM128WJ2/WJ3とよく似た挙動を示すことがあるからです。ただし、ファームウェアの違いなのか、それともチップ自体も部分的にカスタムされているためなのかはわかりませんが、CSSD-SM128WJ2/WJ3とは良い意味で異なる挙動を示す部分もあります。その一例が、SecureErase後のHD Tuneのシーケンシャルライトの結果です。


この結果をみれば、一目瞭然ですが、Kingstonの製品は、全域をほぼ一直線で記録できていますが、CSSD-SM128WJ2/WJ3は、それができていません。WJ2は、スタートから30%ほどはそれなりの速度で記録できていますが、そこを過ぎると急激に速度が不安定になり、かなり上下にブレます。WJ3は、さらにひどく、25%ぐらいまで記録が進むとそこから先は急激に記録速度が低下し、最終的には10MB/sec前後ぐらいのところで安定しています。WJ3の途中からの速度は、現在のSSDとしては遅すぎというスコア以外の何者でもありません。

次にKingstonのCrystal Disk Mark3.0の結果も載せておきます。同じ東芝製のNANDメモリを搭載したWJ2と比較すると、Kingstonは、リード性能こそほぼ同等ですが、シーケンシャルライトと512KBのランダムライトは、WJ2よりも遅めという感じで、4KBのランダムライトは、Kingstonが微妙に速いという感じです。


このように、Kingstonの製品は、JMF61xベースのコントローラを採用しているにもかかわらず、WJ2/WJ3とは良い意味で異なった挙動を示します。いずれにしても、基本設計は、ほぼ同じと思われるコントローラでもこれだけの挙動の差がでるというところが非常に興味深いところです。 この差が、コントローラとファームウェアの両方によってもたらされたものなのかそれともファームウェアの違いが大部分を占めるのが興味があるところです。

最後に、Kingstonの製品で、Trimの効果があるかどうかをチェックしてみたので、その結果も掲載しておきます。テスト方法は、IntelやReal SSD C300などをチェックしたときと同じ手順です。記録容量の約90%まで記録と削除と繰り返しながら、データを記録して強制的に劣化状態を作り出してチェックを行っています。


Trimの効果の結果ですが、ご覧の通り、劣化状態とTrim有効の状態ですべてのファイルを削除した場合でほとんど同じグラフになりました。これから想像できることは、この製品は、少なくともIntelのX25 MのようなTrimの使い方をしていないということです。

なお、128GBの容量のWJ2/WJ3でも以前、Trimの効果をみようと記録容量90%まで記録と削除を繰り返したことがあります。そのときWJ2/WJ3は、異様に長い書き込み時間を必要としたことも追記しておきます。その時間は、なんと約13時間で、東芝のHG2やSamsung、IndilinxのBarefootを採用した同容量のSSDならの2時間強で終了するところを約6倍もの時間がかかりました。Kingstonの場合は、128GBの製品で3時間強でしたので、前述の東芝のHG2などと比較すると少々時間がかかっていますが、WJ2/WJ3ほどひどくはありません。JMF61xのコントローラを採用したSSDを購入するなら、Kingstonの製品を購入されることを強くオススメしておきます。

というか、個人的な感想を言わせてもらうとWJ2/WJ3は、プチフリする可能性があるので購入しない方がよろしいかと思います。というのも、この記事のIOMeterの結果をみてもらうと僕がこのように言うことが解るかと思います。

この記事では、バッファローのSHD-NSUH128Gという製品を検証していますが、この製品は、WJ2/WJ3とほぼ同等の製品です(CFD販売はバッファローの子会社です)。この製品のIOMeterの結果をよく見るとMAX Write Response Timeがすごいことになっています。16KBのQD32の結果は、なんと「10515.04ms」、つまり、10秒を超えています。他の4KBとか64KBなどでも、軒並み数秒単位のMAX Write Response Timeが測定されています。

先程、Trimテスト用の劣化状態を作り出すときにWJ2/WJ3で他社の6倍ぐらいぐらいの時間がかかったと書きましたが、数秒単位のレイテンシが、ほぼ同じ製品と思われるSHD-NSUH128Gで発生しているということを考えると、納得できます。

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