2TBの壁

久しぶりの更新です。
SSDの話でもと思いましたが、今回は、見かける機会が増えてきた「2TBの壁」について書きたいと思います。この問題は、以前から言われていましたが、3.5インチHDDのプラッタ容量が次世代で750GBに達することからいよいよ現実的となってきたので、どのような制限がでるかを簡単に説明したいと思います。

2TBの壁は、主にMBR(マスターブートレコード)の制限から発生しています。他にも、リードライトコマンドの論理アドレス指定の問題もあります。
MBRは、情報を32bitで管理しており、2の32乗個のセクタ数しか管理できません。現在一般的なHDDでは、1セクタ512バイトなので、これで計算すると2TB未満(2TBちょうどはダメです)までしか管理できないということになります。これが2TBの壁と言われているものです。

ちなみにセクタサイズを512バイトから4KBへと変更したBigSectorに対応のHDDの販売も始まっていますが、現在の製品は、エミュレーションデバイスと呼ばれる製品です。これは、内部を4KBセクタで管理しているもののホストに対しては現在一般的な512バイトセクタドライブと同じに見えるようにしたものです(SSDみたいなものですね)。このため、512バイトセクタのHDDと同じように使用できる反面、制限もそのまま引きずります。純粋に4KBセクタで管理するネイティブデバイスもそのうち発売されると思いますが、512バイトセクタを前提にしたソフトウェア等の存在もあり、互換性維持のためエミュレーションデバイスから販売が始まりました。

では、2TBの容量を超えたドライブはどのようにして管理すればよいかというと、「GPT(GUIDパーティションテーブル)」という管理方法がすでに準備されています。
GPTは、WindowsXP 64bitからサポートされており、WindowsVistaやWindows7でも対応しています。これを使用することで、2TBを超えるドライブを管理できるようになります。ちなみに、Windowsで2TBを超えたドライブをMBRで管理しようとすると、2TB未満の領域のみ使用できます。2TBを超えた部分は、未使用のまま使用できなくなります。

また、2TBを超えたドライブをOSの起動ドライブとして使用する場合にも問題があります。GPTで管理されたドライブからのシステムの起動は、「EFI」BIOSを採用したマザーとEFIからの起動をサポートしたOSが必要です。WindowsならVistaの64bitとWindows7の64bitが対応しています。

より詳細な、情報を知りたい方は、まとめサイトがあるので読まれることをオススメします。

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